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永遠の笑顔

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この話はmixiからそのままコピーさせていただきました。どうぞ元気をもらってください。

☆永遠の笑顔

初トピック立てさせて頂きますm(__)m

これは僕が小学生の頃、施設に居た時の思い出を10年以上前に書き留めておいた日記です。

今でも、自分で読んでいると恥ずかしくなってしまうのですが、この日記を読んで頂いた皆様が、少しでも幸せを感じて頂ければ幸いです。                                                                     今日は僕がお世話になった児童施設のY先生の命日。

お世話になったといっても、小学校4年の時の一年間だけ。

正確には一年もいなかったけど…

僕が9才の春、Y先生は僕のいる施設に来た。

大学を卒業したばかりの若い男の先生だった。

背が高く、すらっとした長い足。

いかにも優しそうな顔立ちと口調であっという間に女子の人気者になった。

当然、中学生の男子は面白くないと言った様子で、Y先生に悪戯なんてしてた。

輪ゴムを先生に向けて飛ばす子や、墨汁を投げ付ける子までいた。

僕はというと先輩が恐かったから黙ってそれを見ているだけだった。

本当は一緒に遊びたかったのに。

でもY先生は決して先輩達を怒らなかった。
怒るどころか、まるで諭してるような、そんな言い方だった。

そんなY先生の一番印象的な言葉が「先生は逃げないぞ」だった。

僕は、どんな強い先輩に対しても面と向かって話し掛ける、そんな先生の姿に憧れを抱いていた。

その時、施設にいた僕を含める小学生は皆、中学の先輩から『いじめ』を受けていた。

お小遣いや、おやつまで先輩に取られ、気に入らなければ殴られたり…

誰も恐くて逆らえなかった。

僕達はある時、意を決してY先生に相談する。

Y先生はそんな僕達にとても強く、そして優しかった。
「話してくれて、ありがとう」
「嫌な事は嫌って言おうぜ」
「先生がなんとかしてやるから、負けるんじゃないぞ!」

僕達は先生といっぱい話して勇気をもらった。

僕達には先生がついてるって思うと自然と笑いが絶えなかった。

それから、先生は男子寮に頻繁に来るようになり、最初は先輩に煙たがられていたけど、根気強く話し掛けるといった日々が続いた。

半年も経つと、あんなにY先生を嫌ってた先輩達が嘘のように慕い、それと同時に僕達へのいじめもなくなる。

そして20年前の今日、事件は起こる…

Y先生を含める数人の先生と数人の寮生は山登りに出かける。
僕達も一緒に行きたかったけど、中学生からしか行けないらしく、小学生だった僕は当然、行けず。

その日、僕は友達の家に遊びに行くことに決めた。

門限が夕方の5時と決まっていたので、遊びすぎてしまった僕は、ダッシュで施設に帰った。

5時半からは楽しみな夕食の時間だ。

帰ってくるなり、ちょっと早かったけど、腹ペコな僕は食堂へ一直線。

びっくりした。

だって僕が一番乗りだと思っていた食堂には山登りから帰ってきた先輩に施設の先生が集まっていたから。

何となく直感だったけど、その時、みんなの様子がおかしいと思った。

妙に暗い顔をしている人、泣いてる人。

みんな山登りから帰って来てるのに、そういえばY先生が見当たらない。

I先生にY先生の事を尋ねると…

「悲しまないで聞いておくれよ…Y先生なぁ、天国行っちまったんだ」

最初、何言ってるのか分からなかった。

信じたくなかった。信じたくなかったから、ほっぺたツネッてみたけど、やっぱり痛くて泣けてきた。

嘘だよね?冗談だよね?って泣きながらI先生の体を揺すったけど、「ごめんな」がI先生の精一杯の言葉だった。

数人の先生と寮生は山登りに出かける。

山の中に滝があるとかで先生らと数人の寮生は、見に行くことになったらしい。

そして、ある一人の中学生の男の子が滝の前に立て掛けてある注意書きの看板を無視して一人、滝の近くまで行ってしまう。

Y先生も呼び掛けるが、「大丈夫、大丈夫」と言いながら、どんどん先に行ってしまった。

そこには、とても流れが速い川があり、危険だと思った先生達3人は後をつけた。

その時だった。男の子が流れの速い川の中に入った途端、石に足を滑らせる。

無意識に体が動いたのだろう。
とっさにY先生は川に飛び込み、男の子を力ずくで、すくい上げ近くにいた他の先生2人に身を挺して渡したのだそうだ。
何とか男の子は一命を取り留めるのだが、Y先生は自力で上がる事が出来ずに、帰らぬ人となってしまった…

というのが聞いた内容。

僕は夜、寝床につくと、目が腫れるまで何日も泣き続けた。

その日以来、助かった男子中学生が施設を訪れることはなかった。

Y先生が、いなくなってからと言うもの、僕の心には大きな穴がぽっかりと空いてしまったような気分だった。

助かった男子中学生を恨んだりもした。

そんな事を思っても先生は帰ってこないのにね。

Y先生はスポーツが大好きだった。
子供達と遊ぶために、いろんな種類のボールや、大きな縄跳びなど揃えてくれた。
施設にあるグラウンドで、僕ら子供たちと一緒に相撲やドッヂなんかして、よく遊んでくれたっけ。
女子とゴム飛びもしてたなぁ。

だから友達とグラウンドで遊んでいる時も、本当はどこかに隠れてて、僕達を脅かそうとしてるんじゃないかと思って探してみたり、「先生も混ぜてくれよ」なんて、どこからともなく聞こえた気がして、後ろを振り向いては、また寂しくなったり…

Y先生がいなくなってから半年後。

施設の桜の木の下にY先生の銅像が建てられた。

それは、先生がいつも僕達に見せていた、ありったけの笑顔の銅像。

それから、学校へ行く前にY先生への黙祷が、この施設の日課になった。

僕達は、順番に毎朝6時に起きて先生をきれいにあげようって決めた。

順番が回ってくる日が待ち遠しかったのを今でも覚えている。

先生が、この施設に来て、僕達に残してくれたもの。

それはこのグラウンドにある遊び道具なんかじゃない。

この銅像のような笑顔いっぱいの掛け替えのない日々。

Y先生へ

僕は先生から、いっぱいの笑顔と勇気をもらったよ。

今の僕は先生みたく強くて優しいHEROに少しでも近付けてるかな?

「逃げないぞ」って言えているかな?

挫けそうになった時、いつも、この言葉が僕の背中をそっと押してくれてるんだよ。
ありがとう、Y先生。

桜の木の下、お天と様に照らされたY先生は、永遠の笑顔で、今も子供たちに勇気を与え続けているのだろう。

昔も今も変わらず、この記憶は僕の中で生き続けています。

そしていつも弱い僕をそっと後押ししてくれるのです。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
のんびり屋さん、素敵なお話ありがとうございました。
               ジョージ
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